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2016年04月04日

小児腰痛の症例

こんにちは、だるま鍼灸院のヒゲ院長です。

季節は清明の候。清明とは、すべてのものが清らかで生き生きとするころのこと。若葉が萌え、花が咲き、鳥が歌い舞う、生命が輝く季節の到来です。膀胱経の経絡にも睛明セイメイというツボがありますが、これにも目を清らかに明るくするという意味があり、眼精疲労や緑内障によく使うところです。季節とツボの名前につながりがあるというのもなかなか乙であり、いかに自然と人体の間に密接な関係があるのかを考察することができます。そのほか、風邪の入り口である風門フウモン、薬の田んぼである丹田タンデンなど、経穴の名前には何千年もの歴史と、先人の知恵が記されているのです。

さて、今回は小児の腰痛です。

女子9歳。5年前にエビ反りブリッジをやって発症。前屈痛&後屈痛がある。そのほか喘息、鼻炎などのアレルギー症状あり。

初診。母親に連れてこられるも、何やら怪しい雰囲気といった感じで、いぶかしげである。こういう時、子供は無理に近づいてくる大人を警戒するものだから、なんとなく見ているようで見てないような距離感で観察する。そんな私の姿は、さぞ怪しかろう。
さてさて、問診票にざっと目を通すと、アレルギーがある。中医学では咳や鼻水は肺経の問題として捉えがちだが、現代のアレルギーに関しては、ほぼ100%食生活の問題が絡んでおり、すなわち胃経の問題である。MTRで測定しても、やはり胃が悪く、合っていない食材が結構みられる。普通子供にMTR測定をかけても相性の悪い食材は出にくいが、喘息やアレルギーと診断され、食に気を付けている家庭にかぎって出やすいのは、気を付け方の方向性を見誤っているからである。そうすると、少しずつ栄養のバランスが偏っていき、症状が治りにくくなる。たとえ、ブリッジで腰を痛めたとしても、子供の腰痛が5年間も続くというのは考えにくい。
触診すると命門メイモンの夾脊が痛いとのことなので、左命門ヒダリメイモンと、身柱シンチュウに3壮灸をしたあと腎兪ジンユ~大腸兪ダイチョウユ辺りの張っているところに軽く単刺。すぐに座ってもらい、前屈と後屈をしてもらったところ、後屈痛がまだ残っていたので、命門メイモンの夾脊(両)に単刺。その日はそれで終える。

2診~4診。2診の時にはもう大分治っていたので、初診と同じ配穴で効果の安定をはかる。3、4診も同様に行い終了。今では腰痛を訴えることもほぼなく、調子はよいとのこと。大分慣れてきたのか、3診目ぐらいにはいぶかしげな表情はなくなっていたが、私が奥の部屋にいて、見えない時は「今日はあのヒゲの男はいないんだね、うふふ」などと喜んでいる。奥にいる。奥で聞いてるよ。

以上です。
今回のケースはお母さんの協力もあってスムーズに治癒していきました。身柱シンチュウ左命門ヒダリメイモンに印をつけていたので、家でお母さんに台座灸をしてもらったことと、食事を気を付けてもらったことがいい結果につながりました。ママはホームドクターであり、キッチンは薬局です。これからも全力で守ってあげてください。

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