2015年10月29日
こんにちは、だるま鍼灸院のヒゲ院長です。
近年、人気者の善玉菌や嫌われ者の悪玉菌など、腸内にはおよそ100種類、100兆個もの腸内細菌がいます。善玉菌が身体に良いことは言わずもがなですが、実は大腸菌などの悪玉菌もO-157を退治してくれていたり、免疫機能に大きく関わっています。その割合は「善玉菌たくさん、悪玉菌少々」が理想的とされており、腸内に草木が生い茂るように細菌叢(そう)が広がっている状態を「腸内フローラ」といいます。この腸内のお花畑をいかに綺麗に咲かせるかが、「私たち人間の健康と幸福を左右する鍵」と言っても過言ではありません。
今回は、そんな腸内細菌の働きについてです。
腸内細菌の働きについて大きく分けると次の2つがあげられます。
➀腸内細菌は「健康」に関する免疫細胞の約70%をつくり、がんやアレルギー、ウィルスの侵入を防いでいる。
➁腸内細菌は「幸福」に関する脳内神経伝達物質やビタミン類をつくり、うつ病や不眠症、自殺などを防いでいる。
この二つだけでも腸内細菌の重要さを思い知らされるのですが、そのほかにも高血圧や動脈硬化を防ぎ、ダイエットにも効果的であることがわかっています。
まず➀の「免疫細胞をつくる」というところです。
日々ボクたちの身体に生まれ続けているがん細胞や、外からのウィルスを退治してくれているNK細胞(ナチュラルキラー細胞)も腸内細菌が活性化しています。
小腸にはパイエル板というリンパ小節の集合体があり、ここが腸内の免疫中枢です。腸内細菌が多ければ多いほど、パイエル板は活性化し病気に対する免疫力は高まります。
次に➁の「脳内神経伝達物質やビタミン類をつくる」のところです。
幸福や快感を刺激する脳内神経伝達物質の代表的なものに、ドーパミンやセロトニンなどがあげられます。ドーパミンは、何かを一生懸命頑張っている時に脳内に分泌される物質、セロトニンは、ふさぎこんだ気持ちを明るくしてくれる物質、またセロトニンの副産物であるメラトニンも脳内で「天然の睡眠薬」として働きます。これらの物質の90パーセントが小腸に存在し、不足すると自律神経失調症やうつ病を発症する原因になります。健康や美容に大切なビタミン類も、一気に食物から取るより、日々腸内細菌につくってもらった方が効率がよいと言われています。これは、ビタミン類が人体に貯蔵出来ない物質であるのと、人間が自らの力で合成できない物質であるためです。
では、どうやって腸内細菌を増やせばよいのか?ということになるのですが、少し長くなりそうなので続きは次回、くわしくお伝えしたいと思います。
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